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冬の和色のイメージ
日本人は古来より四季の移り変わりの微妙な変化を感じ取って来ました。
特に冬は、純白の雪を想像される方が多いのではないでしょうか?
平安時代から江戸時代にかけて着物の配色などに使われた『襲色目(かさねいろめ)』にも雪を表現した配色がございます。
古来より日本人は寒い冬から雪などを見て、感じて配色に昇華していったのです。
襲色目には、他にも『枯色』という冬に草木が枯れて変色する景色を表したものなどがあります。
今回は襲色目も含めた和色を使った冬の配色を紹介いたします。
日本古来よりの配色『襲色目』冬の配色パターン
襲色目は平安時代より江戸時代にかけて女房装束などに使われた配色パターンです。
衣服の表地と裏地の配色パターンの典型とされて、季節などによって使い分けられました。
平安時代の貴族の衣に用いられ、貴族が身につけておくべき教養の一つでもありました。
襲色目の冬の配色パターン(雪の下紅梅)
この配色は、雪に埋もれながら美しく咲き春を待つ紅梅の花を表したものと言われています。
白
#faf8f1
紅梅色
#f2a0a1
襲色目の冬の配色パターン(氷)
冷たく張詰めた氷を表したとされる白一色の配色パターン。
白
#faf8f1
白
#faf8f1
襲色目の冬の配色パターン(氷重)
『氷』と同じく冷たく張詰めた氷を表したとされる配色パターン。
『氷重』と『氷』とは内容的に違いありませんが、『氷重』には表が鳥ノ子色になっています。
鳥の子色
#fff1cf
白
#faf8f1
襲色目の冬の配色パターン(枯色)
冬に枯れて薄い茶色に変色してゆく草・木・花を表したとされる配色パターン。
淡香
#e0b080
中青
#2d5434
襲色目の冬の配色パターン(枯野)
野原の草木が霜・雪などにあたり、黄色く枯れる様子を表した配色パターン
黄
#ffd878
薄青
#72a46b
襲色目の冬の配色パターン(椿)
寒椿の花を表した配色パターン。
薄蘇芳
#b63b54
赤
#ba2636
和色を使った行事別の配色
日本の冬には様々な行事が冬に執り行われます。
年越しの大祓、お正月、えびす祭りなど近年でもクリスマスも日本で祝われるようになりました。
そのような行事をいくつかピックアップして和色の配色パターンをご紹介いいたします。
クリスマスの配色を和色で表現したらこうなる
深緑
#00552e
深緋
#c9171e
暗黒
#16160e
黄金
#e6b422
白
#faf8f1
濃藍
#0f2350
年賀状に使いたい!お正月の和配色パターン
黄金
#e6b422
白
#faf8f1
緋
#d3381c
暗黒
#16160e
鬱金色
#fabf14
猩々緋
#e2041b
冬の和配色パターンまとめ
今回は襲色目と襲色目に使われる色を中心に配色パターンのご紹介を致しました。
襲色目の配色と現在の行事にあわせた配色では全く違う配色になっております。
この結果は実は予想しておりました。
和風配色や和風デザインというものは、時代や背景によって全く違うものになるのです。
その事は以前、和風デザインのコツをまとめた記事に書いておりますので、ご興味がございましたらぜひ読んでみて下さい。
今回、紹介した配色パターンはごく一部となっています。
ご興味がございましたらメールまたはTwitterなどでお尋ねくださいませ!