和モダンとは?和モダンデザインの作り方

和モダンとは?和モダンデザインの作り方
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更新日時

和モダンデザインってなに?

和モダンデザインとは、日本伝統的な和風デザインとモダンなデザインの融合されたデザインの事を言います。
日本の伝統的な和風配色や模様を使いながら近代的(モダン)にデザインしていくわけです。

和モダンデザインの面白いところは、その幅の広さです。
伝統的な和風デザインを強く出すタイプ、モダンさを強調するデザイン、その中間など和風に寄せたりモダンに寄せたりすることが出来ます。

今回はデザインの幅の事にはあえて触れずに和モダンデザインの基礎的なところをお伝えしていきます。

和風デザイン専門店ひだちデザインでは、和風モダンデザインの実績が多数ございます。よろしければ、ご覧ください。

制作実績一覧

和モダンの配色

モダンな配色は黒、グレー、白、ブルー系など無機質で冷たい印象が基調となります。
ワンポイントとして赤や黄色など鮮やかな色を入れるとメリハリが付きます。

メリハリを付ける時には、そのデザインの目指す和風デザインの時代に即した色を選択すると時代感の出る配色にしましょう。

赤、青、水色、紫、黄色、オレンジなどで日本伝統色を抑えながら目を引くような鮮やかな色を使うことでレトロモダンな印象のデザインも作ることが出来ます

和モダンの配色パターン

花浅葱
#2A83A2

藍色
#165e83

杜若色
#435495

勿忘草色
#89c3eb

藍白
#ebf6f7

紺青
#192f60

鼠葡萄色
#705B67

茄子紺色
#824880

葡萄色
#6E1E51

支子色
#fbca4d

赤墨
#3f312b

朱色
#ba2636

赤茶
#bb5535

藍墨茶
#373C38

褐返
#203744


#ba2636

黄金
#e6b422

暗黒色
#16160e

明朝体や筆字を使う

古くから日本には筆文化があったので、フォントに筆の動き表現されたデザインは日本らしさが出てきます。
代表的ものは寄席、相撲などで使われる江戸文字や寄席フォントでしょう。

日本らしいモチーフにキャッチコピーやタイトルとして使うと日本らしい雰囲気の和風デザインになります。

筆字の特徴は『はらい』『はね』『とめ』が表現されていることです。
これは明朝体にも含まれる特徴です。

また、モダンな印象の書体と上記で書いたような和風のビジュアルを組み合わせることで和風モダンなデザインをつくる事も可能です。

明朝体の特徴

縦画と横画はそれぞれ垂直・平行で、おおむね縦画は太く、横画は細い。
横画の始めの打込みや終りのウロコ、縦画のはね、また左右の払いなどに楷書の特徴を残しています。

『大人っぽさ』『洗練性』『上品なイメージ』などのイメージを持ち、
細くするとモダンなイメージになり、太くすると歴史や趣のあるフォントになっていきます。

筆字の特徴

筆字の特徴は『はらい』『はね』『とめ』が表現されている。
毛筆体はさらに筆書き特有の勢いのあるストロークや柔らかさなどのディテールまでこだわってます。

日本では、江戸時代に勘亭流や寄席文字、相撲文字、籠字、髭文字など、当時の文化を象徴する書体が創り出されてきました。

和モダンデザインにマッチしやすいWEBフォント

はんなり明朝

はんなり明朝体
やさしくて、ふんわりとした、ひらがなとカタカナをデザインしています。
筆者はよくボディーコピーなどのワンポイントに使ったりします。

さわらび明朝

さわらび明朝
太めのフォントで見やすいのが特徴。
筆者は見出しなどによく使います

和モダンデザインにマッチしやすいフリーフォント

刻明朝
刻明朝
人工的でやや機械的な「硬さ」が特徴。
仮名文字についても横棒は漢字と同様真横に一直線の伸び、同様のウロコを持っています。

明朝體
明朝體フォント むつき
昭和レトロな印象を持つ明朝体。
筆っぽさもあり幅広く使えるフォントです。

衡山毛筆フォント行書
衡山毛筆フォント行書
書家の青柳衡山先生が揮毫及び作成されたフォント。
和風の雰囲気があり、上品な字体になっています。

和柄を使った和モダンデザインの実例

お祝いを連想させるデザイン

和モダンデザイン例
派手な色合いを使い、大きく市松模様を使うことでおめでたいイメージのデザインになります。

【使用和柄】
市松模様、籠目模様

シンプル和モダンなデザイン

和モダンデザイン例

ブルー基調のモダンな色合いにでスペースを意識したシンプルなデザイン。

【使用和柄】
宝相華

白銀比を使う

白銀比とは古来より日本でよく使われる黄金比のようなものです。
大和比とも呼ばれるほど日本人には馴染みのある比率です。

黄金比の1:1.618に対して、
白銀比は1:1.414の長方形です。

白銀比は、古くから日本の建築には使われており、有名なところでいうと法隆寺の金堂と五重塔などに使われています。
用紙規格のA判(A3、A4など)やB判(B3、B4など)の比率にも採用されています。

この白銀比の計算ツールもありますのでデザインにすごく便利です。
WEB計-黄金比、白銀比などの計算 – color-sample.com

和モダンデザインの作り方まとめ

和モダンデザインの幅は広く、今回は基本的な作り方をご紹介致しました。
特に和風デザインであれば、時代にあった色や和柄の選択をするなど商品やサービスにあう時代を探さながればなりません。

なぜ、この和柄はこの色なのか?なぜこの和柄が使われているのか?
ただ見るだけではなく、背景を知ることが和風デザインに関わらず、デザイナーにとって大切な技量を増やすことにつながっていくと考えています。

みなさんもデザインを観察してみるといろいろな気付きがありますのでお試しください。

和風デザイナー

和風デザイナーシミズ ヒロカズ

1987年京都府生まれ。奈良県の大学にて奈良文化、デザイン、アニメーションを学ぶ。

印刷物の編集プロダクションで編集とライターを経験した後、オンラインショップのマーケティングを担当、Web制作会社を経て独立。

日本の歴史・文化・伝統を取り入れたデザインを得意とする和風デザイン専門店ひだちデザインを開業。

デザイン・メディア・イベントを通して多くの方に日本文化を生活や事業に活かして頂くべく事業展開。