Flashクリエイターだった私が職を失って考えた事

Flashクリエイターだった私が職を失って考えた事
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更新日時

Flashとは現在で言うAdobe animateの事で元々はMacromediaという開発したツールでした。
Dreamweaverや今はなきFireworksも元はMacromediaの制品です

Flash、Dreamweaver、Fireworksの3つのセットでStudio 8というパッケージがFlashでWebを作る人たちを中心に人気でした。
そんなMacromediaが活躍していた約9年前のお話です。

Flash全盛期

2009年に行われたリクルートコミュニケーションズさま主催の1-click awardで作品がノミネート。
当時、大学生だった私は調子に乗ってました。

これでFlashで食べていける安泰だ!絶対にいいFlashクリエイターになってやる。
そう心を踊らせて夢を語っていました。

コミュニケーションデザインとインタラクティブデザイン

当時はユーザー参加型でユーザーと企業がコミュニケーションをとったり、イベントサイトなどでコミュニケーションが取れるようなサイトが流行しました。
それもただのチャットや掲示板とは違い、Flashを使ったインタラクティブなコミュニケーションサイトが流行りました。

一例ですが、Ustreamなどリアルタイム動画配信を見ているユーザーと一緒に楽しめるような仕掛けがあるサイト。
ニコニコ動画のようにコメントが流れたり、遠い記憶ですがボタンを押すとタライが落ちてくるみたいな仕掛けがあるサービスもあったと思います。

いかにユーザーを巻き込んでいくか?コミュニケーションをとっていくかを重視している流れでした。

AppleとFlash

そんな中、WEB界隈ではAppleのiPhoneがFlashを対応しなくなるという事が囁かれ始めて現実となりました。
この時から近い将来、インターネットの利用率はパソコンよりスマートフォンの方が大きくなるとすでに言われておりました。

また、googleもHTML5とCSS3完結させる事を推奨しプラグインのいるFlashはどんどん下火になっていきました。

Flashしかやらなかった学生時代

将来はFlashで食べていくんだ!っと決めていた。
モーションやAS、それに付随する物理計算などに大学生活を費やしていた私は、諦めずにFlashクリエーター職で就職活動を行うも全滅・・・

就職浪人期間を経てまして何とか、Flashをまだ使っている制作会社にアルバイトとして入社しました。
アルバイトで部下が出来るまで行ったのですが、本当にこれでいいのか?未来は有るのか?

ずっと考えていました。

Flashとの決別

このままFlashを使って生きていく道もありました。
ですが、きっと流れの早いこの世界でFlashはもっと苦しくなるしこのままだと同じ事を繰り返すだけだ。

すごく、考えた中で私は一つの気づきに出逢いました。

コア技術・スキルを身に着けよう

究極ですが、Webがなくなったらどうしようと言うところまで考えました。
すると、デザインならデザイン。広告なら広告。アニメーションならアニメーションのコアな部分を抑えていたらWebの流れがいかに早くても、技術が進歩していてっても生きていけるということに気がついたのです。

例えば、当時ASばかりやっていた私はなんとなく if文、for文などが使える程度でしたがそのif文やfor文など基礎的な所をきっちり抑える。
どの言語でも応用が聞くように学ぶという事が大事だと私は気がついたのです。

デザインと広告の基礎を学ぶと決める

私はFlashを使っていた制作会社を1年で辞めて、DTPの制作会社に正社員として入社しました。
そこではパンフレット編集・ライター・ディレクターとして勤務しました。

パンフレット編集はデザイン設計の基礎、ライティングは広告の基礎、デレクションは全体を見れたのですごく学びになりました。
特にパンフレット編集はデザイナーさんと打ち合わせしながらどう売って行くかまで考えさせて頂きました。

努めながらずっと考えていたのは、コアな技術を習得することでした。

つくるということはその先の提案

デザインのコアを学んで行くにつれて私は「デザインしているだけでだめだ」と思うようになりました。

・このデザインは何のために発注されて誰に届くのか?
・どういう目的で使われるのか?
・どれぐらいの期間使われるのか?
私はデザインしたその先の事を考えるようになりました。

この時点で、WEB業界に戻りたいと強く感じて3年間勤めたDTPの会社を辞めてWEB業界に戻ってきました。
デザイナー志望で入ったのですがコーダー職に配置されて毎日、HTML、CSS、Wordpressを使って沢山のホームページを作りました。

その時、絶対にデザイナーになってやると決めておりましたのでここでも色々な事を考えたのですがそれについては下記の記事にまとめております。
コーディングから学ぶWEBデザイン

Flashを諦めて強くなった

Falshがサポートされなくなっていくいう事は当時大変な衝撃でした。
ですが、その事件がなければここまで深く物事を考えたなかったかもしれません。

Flashが私に与えたものは2つ。
コア技術の習得とこの仕事は何のために?誰のために?未来どうなるのか?を考えれるようになりました。

WEB業界は今も素早い動きで変化を続けています。
私はFlashを諦めて2つの考え方という武器を手に入れました。

武器は人それぞれです。
この記事が最後まで読んでいただいたあなたの武器を作る助けになれれば大変うれしく思います。

和風デザイナー

和風デザイナーシミズ ヒロカズ

1987年京都府生まれ。奈良県の大学にて奈良文化、デザイン、アニメーションを学ぶ。

印刷物の編集プロダクションで編集とライターを経験した後、オンラインショップのマーケティングを担当、Web制作会社を経て独立。

日本の歴史・文化・伝統を取り入れたデザインを得意とする和風デザイン専門店ひだちデザインを開業。

デザイン・メディア・イベントを通して多くの方に日本文化を生活や事業に活かして頂くべく事業展開。